ある日突然、トラック協会から「巡回指導のお知らせ」が届いたら……。
「何を準備すればいいのか?」「帳票は足りているのか?」と、経営者や運行管理者が不安になる場面は少なくありません。
実は巡回指導は、日頃の管理体制をチェックする“健康診断”のようなものです。
この記事では、巡回指導で確認される帳票と、スムーズに対応するためのポイントをわかりやすく解説します。
巡回指導ってなに?
「巡回指導」とは、トラック協会の担当者が会社を訪問し、運送業者が法律やルールを守っているかをチェックするものです。
数年に一度行われ、帳票や体制に不備があると改善指導や行政処分につながる可能性もあります。
どんな帳票をチェックされるの?
主に次の4つの分野が見られます。
運行管理
- 点呼記録簿
- 運行指示書・運転日報
- デジタコデータ
車両管理
- 車検証・保険証
- 定期点検整備記録簿
労務管理
- 運転者台帳(免許証コピー・写真)
- 健康診断の記録
- 勤怠や賃金台帳
事業運営
- 安全管理規程
- 教育や研修の記録
- 事業報告書、事業実績報告
スムーズに乗り切るには?
- 帳票は普段から整備する(直前に作るとすぐバレます)
- 役割を明確にする(運行管理者・整備管理者の体制)
- 教育や安全会議の記録を残す(形だけでなく継続性が大事)
- 指摘は前向きに対応する(改善姿勢を示すと印象が良くなる)
巡回指導は「怖い検査」ではなく、「会社をより強くするチャンス」です。
日々の帳票整理と安全意識の積み重ねが、いざという時の最大の備えになります。


